曲目
| 曲目 | 作曲家 |
| 歌劇「ゲノフェーファ」序曲 Op. 81 | シューマン |
| ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op. 77 (ヴァイオリン:ジャニーヌ・ヤンセン) | ブラームス |
| 交響曲 第5番 ホ短調 Op. 64 | チャイコフスキー |
公演日時・会場
2026年5月19日、サントリーホール
シューマン:歌劇「ゲノフェーファ」序曲 感想
ヴァイオリンは品のある揃った音で柔らかい。
ヤルヴィは非常に繊細に表情付けをして、滑らかなところ、力強いところのメリハリがわかりやすかった。
この曲は序曲のわりに、期待感が誘われないはっきりしない曲だと思っていたが、ヤルヴィのおかげでいろいろな場面が盛り込まれた壮大な曲だということがわかった。
ジャニーヌ・ヤンセン、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 感想
ヤンセンさん、真っ赤なロングドレスでご登場。
素敵。
ヤンセンさんのヴァイオリンは”搾りたて柑橘フルーツ”といった透明感ありながら生命力みなぎる音色だ。
1楽章 たっぷりとオーケストラが奏でた後、満を持してヤンセンさん。
出だし、ちょっと音が小さい。
木管にかぶられてしまっているようで、バランスが悪いように思ったがヤルヴィの調整はなかったので、こんな感じなのかと。
とはいえ、フォルテのところは”ガテン弾き”。
両足でしっかり立って、上半身全体を大きく振りかぶって弦に力を注ぐダイナミックな弾きぶりだ。
カデンツァは自分のペースでゆったりと。
高音の弱音は、蚊の羽音かというくらいの微音がホールに浸透し、超絶美しかった。
2楽章 オーボエソロから、木管がからんでヴァイオリンが併走。オーボエは硬めなはっきりとした音色だった。
3楽章 “ハンガリー舞曲”的なハイテンションな曲。
つっかかって、つっかかった演奏を聴きたいと思ったが、まさにドつっかかり。
前に倒れそうなくらい熱い演奏で、気持ちいいーーー。
演奏:(ヴァイオリン)ヨーゼフ・シゲティ、ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1945年2月23日録音
最初小さいと思っていた音もなぜかちょうど良くなってきた。
全編、ノリノリの表情をつけてくるので気を抜く間がない。
汗かいた。
アンコールをやってくれた。
J.Sバッハ:無伴奏パルティータ第2番「サラバンド」。
さらっとした演奏だった。
チャイコフスキー:交響曲 第5番 感想
この曲は、メインさびがキーである。
それぞれの章が「メインさび&章のさび」で構成されているととらえて聴く。
メインさびは↓
演奏:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1954年3月27日録音(Dimitris Mitropoulos:New York Philharmonic Recorded on March 27, 1954)。以下同様。
1楽章
メインさび
章さび [マーチ風]
全てのスタートを飾るのはクラリネットのメインさび。
クラリネットは太くたっぷりとしたとてもよい音だ。
1楽章から4楽章かと思うほどの盛り上がりの曲であり、ビタっとバランスよく噛み合っているのであるが、普通にうまい、という感じ。
2楽章
ホルンをうっとりと聴き。
ホルンも普通にうまい。
↓
章さび [泣き]
メインさび(金管バージョン)。
3楽章
章さび [くるみ割り人形風]
↓
メインさび(ファゴットバージョン)
4楽章
メインさび(満を持して王入場バージョン)
最大の山場からのメインさび(激しいバージョン)
弦の疾走感、フルートらの躍動感。
そして、メインさび(激しいバージョン)は、全奏者一丸となってビタリと攻め、ホールは爆音に包まれ、すごい迫力だ。
なのだが、しかし。
こんな音の塊を浴びても心拍数が上がらないのはどういうことか。
“大メインにいよいよ突入”の4楽章の入りが、3楽章の終わりからの切り替えが思いのほかスラっとしていて、「王の入場」的な感じがしなかった。
全体、時折ヤルビー的表情が垣間見え、ワクっとする瞬間もあったが、おおむね普通な感じ。
弦はきれい、木管もよく響き、金管も音量良く鳴っていてしなやかな筋肉質、魅力的な演奏ではあったが、「ワクっ」がもう少しあったらなと思った。
アンコールをやってくれた。
ヒューゴ・アルヴェーン:付随音楽<<グスタフ2世アドルフ>> Op49より第7曲「エレジー」
大爆音の後に、静かーで優しーい弦に癒された。
※写真はチラシより
