「フィンランディア」ロシアからの独立への決意の曲

フィンランド独立への決意の曲

フィンランドで有名な曲に『フィンランディア』があります。
フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスによって1899年に作曲されました。

この曲はロシアの圧政下にあったフィンランドが独立への機運を高めるなか作られました。

そもそもフィンランドはなぜロシアに抑圧されるのか

フィンランドはもともとスウェーデンの一部でしたが、1809年からロシア帝国内の大公国になっていました。
当初は自治が認められ、融和政策がとられていましたが、80年後の1889年に状況が一転しました。

ドイツの脅威が高まったことでロシアはフィンランドを軍事的に利用しようと軍事制度改革、ロシア帝国への徴兵、公用語をロシア語にするなど「ロシア化」を強要したのです。
一連の改革は「2月宣言」とよばれます。

「2月宣言」にたいしてフィンランドは激しく抵抗し、愛国独立運動が徐々に力を増しました。
その一環として新聞社が愛国歴史劇『歴史的情景』を主催し、シベリウスはその演劇の付随音楽を書くことで運動に参加したのです。
付随曲をのちに独立した曲に改訂した曲が「交響詩<フィンランディア>」です。

1905年、「2月宣言」は撤回されました。

フィンランド独立

1917年11月6日、フィンランドは独立を宣言しました。年ロシア革命のどさくさで独立を果たしました。

しかし、今度はソ連(ロシア)の侵攻にあうのです。

フィンランドの対ロシアとの歴史について詳しくは↓

フィンランドNATO加盟申請。積極的中立主義にいたったわけ。冬戦争、第2次世界大戦をこえて

シベリウス作曲「フィンランディア」

冒頭は、金管とティンパニーの不気味に響いてきます。広大なロシアが一刻一刻と近づいてきます。フィンランド、ピンチ!

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冒頭
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劣勢ぎみだったフィンランドも盛り返し、勇気に満ちた戦いは輝かしい勝利へ向かうのです。

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盛り上がり部
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