曲目
| 曲目 | 作曲 |
| ヴァイオリン協奏曲 | ベートーヴェン |
| 交響曲第5番 | プロコフィエフ |
公演日時・会場
2026年7月11日、サントリーホール
諏訪内晶子、ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
この曲はソロヴァイオリン登場までの時間が少し長い。
この間、どうのようにソロを迎えるのか、指揮者とオーケストラの”おもてなし”をまず感じたいところ。
ソフトなのか、威勢よくなのか、はたまた・・・。
ルルーさんは結構ガツンときた。
諏訪内さんの演奏は初めてであったので、諏訪内さんの調子と合うのかな?と意外であった。
が。
いよいよ入ってきた諏訪内さん、ガツンの導入に颯爽と乗ってこられた。
音量が大きくて強く直線的な美しい音色であった。
1楽章のカデンツァは、フレーズ、調子、リズム、間など様々にパッチワークのように現れて、暴れ馬をあしらっているかのようで驚いて楽しかった。
2楽章は木管とのコラボを楽しみにしたが、とにかくの諏訪内さんのくっきりとした演奏に惹きつけられてしまった。
3楽章は2楽章カデンツァから続けて入る。
高音は小さく澄んだ音、激しい部分は真っすぐに突き進んでいく感じ。
宮大工が邪念なくカーンカーンとのみを打ちつけているような潔さを感じた。
諏訪内さん、気持ちの良い男前の演奏であった。
アンコール
さんざんの拍手にアンコールをやってくれた。
J. S. バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 BWV 1006より「Gigue」。
CDで聴いたことがあってうれしい。
ルルーさんもピアノの椅子に着席し、演奏後はずっと拍手されていた。
プロコフィエフ 交響曲第5番
この曲は、とてもよいメロディがいくつもある。
章ごとのバラエティー感が楽しみ。
ルルーさん、白のジャケットで陽の気満タンでご登場。
1楽章は荘厳で重奏的響き。木管ソロ、金管が鳴り響き全パートに聴かせどころがあり、壮大な世界観が展開するわけである。
ルルーさんは、演奏の形をくっきりと両手、体の動き、表情で分かりやすく表現し、それに忠実に各パートが応えている様子。
楽章終わりは、4楽章クライマックスかというくらいの迫力の場面。
ちょっと不協和音気味なところが不気味さを醸し出し、銅鑼、シンバル、スネアと爆裂な迫力、ブラスもよく響き、ゾクっとした。
最後は最大ボリュームできて、バンっと一斉に音を切り、お見事!!
演奏:セル指揮 クリーブランド管弦楽団 1959年10月24日&30日録音
2楽章は楽しい曲。
ルルーさん踊っている。
速い速度でノリノリでいく。
間違いなく進んでいてうれしいのであるが、もう少し余裕があって、各パートがいたずらっぽい演奏になっていたらもっとわくわくだったかなと思った。
最後は1楽章と同様、バンっでキメ。超かっこよかった。
今日は「強火でいこうぜ」ならぬ「フォルテでいこうぜ」で行くのだな。
3楽章は個人的に”休憩”候補の時間であった。
ところがどっこい、さすがアンサンブルの名手ルルーさんの面目躍如、丁寧な色付けで各パートがつながって指揮と演者が完全に一致していて、見て楽しい聴いて楽しい章であった。
4楽章はなんといっても、ヴァイオリンが急降下するところ。
全注力で聴けたが、できればもっと派手でもよかったかなと思った。
フルートははっきりとした音でよかった。
E♭クラリネットも存分にはっちゃけていて大満足。
最後の最後 10倍速くらいに鳴らしてほしいヴァイオリンソロもとてもよかった。
ルルーさんの温かく熱いハートが充満した演奏であった。

アイキャッチ写真はチラシより
