ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の若き現役団員4名による四重奏団が来日しています。
ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルクさん:第1ヴァイオリン
ベンジャミン・モリソンさん:第2ヴァイオリン
ゲルハルト・マルシュナーさん:ヴィオラ
ヴィルフリート・直樹・ヘーデンボルクさん:チェロ
和樹さんと直樹さんは兄弟で和樹さんが兄。
父がスウェーデン人でヴァイオリニストのシュテファン・ヘーデンボルクさん、母が日本人でピアニストの戸田悦子・ヘーデンボルクさん。ザルツブルク生まれでほかにもうお一人ピアニストのユリアン洋さんがクラシックの世界で活動しています。
和樹さんも直樹さんも日本語で普通にお話され完璧日本人です。
兄弟でウィーンフィルに席を置きしかもそれが日本人のハーフなんて、すごい、楽しい。
曲目は
ハイドン「皇帝」 モーツアルト「春」 ベートーベン第7番「ラズモフスキー第1番」 |
「皇帝」のっけから仰天です。
和樹さんのヴァイオリンが走る!走る!!走る!!!
それに呼応して一人一人が飛ばしてきます。
それぞれとんがった輪郭のある音がビンビン伝わってきます。
ぼやぼやα波を出して浸っている場合ではありません。
「春」も若々しさがほとばしっています。
チェロが軽やかでおしゃれです。
「ラズモフスキー1番」はチェロの曲です(個人の感想です)。
メロディーを力強く、低音はしぶく響きます。
その上をヴァイオリンが疾走して行く感じ。
オーソドックス四重奏がお行儀のよいクリケットだとしたら、ウィーン・ニコライはすばしっこく力強いバスケットの3on3という感じ(四人だけれど)。
四人がパターンはありながら個性で動き連動して決める時は一瞬にして決める。
非常にエキサイティングな四重奏です。
ハイドンもモーツアルトもベートーベンも当時は最新の音楽だったわけです。
当時に比べて現代はコミュニケーションも物事の進むスピードもガラっと変わっているはずです。
音符はそのままに、音の響きは今の時代仕様で表現していっている新しい音楽の感じがします。
これは大アリだと思います。
今日の1曲は仰天のハイドン「皇帝」1楽章出だし(演奏はブダペスト弦楽四重奏団ですが・・・)。
おまけ。
直樹さんとほか3人のお兄さんたちが一つのチェロで!!??